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This is a dialogical research project among researchers of different nationalities and cultural backgrounds. Its dynamic-active approach crosses boundaries of philosophy and education, and bridges the diverse fields of American philosophy, Japanese philosophy and European philosophy. As practical-philosophical research, it includes field research from the perspective of philosophy as translation on the imperfectability of translation in multi-cultural environments and methods of language-teaching.

  • Experimental research method of “philosophy as translation” – with mutual frameworks of thinking and language destabilized through international dialogic networks.
  • Dynamic research through international dialogue in multi-layered and multi-directional ways, from the borders and periphery of cultures.
  • Frontier research in which female researchers take an initiative in organizing an international team in the field of philosophy, where the number of females is scarce. Female researchers of Kyoto University lead those abroad and open up possibilities of female power and potential from within Kyoto University.

 

本プロジェクトは、「翻訳としての哲学」を通じた他文化理解のための<哲学☓教育>の学際研究である。<アメリカ哲学×京都学派の哲学×ヨーロッパポスト構造主義>の架橋を通じ、「受容的-応答的-女性的」思考と言語に根ざす他文化理解への思考転換を図る。先端的研究拠点の研究者の国際的ネットワークを活用し発展させる、対話的研究手法をとる。これにより、対話のアートとしての翻訳と不可分な、高度な語学力を備えたグローバルリーダー育成のためのリベラル・アーツ教育を提言する。

  1. 本プロジェクトは、多様な国籍、文化的背景をもつ研究者たちの対話を通じた研究プロジェクトであり、哲学と教育の学問領域、アメリカ哲学、日本哲学、ヨーロッパ哲学の複数の思想領域を越境し架橋する動的哲学研究であり、学問領域などにとらわれない創造性を有する新規の取り組みである。
  2. SPIRITSによる支援に加えて、他の外部研究資金も積極的に応募・獲得することを通じて、京都大学をハブとするハイレベル学術組織の研究ネットワークを持続的に発展させ、組織間・研究者間の対話ネットワークの拡大を目指す。
  3. 本プロジェクトのメンバー構成は、①「翻訳としての哲学」研究に欠かせない哲学者と教育哲学者、②国際的対話プロジェクトを構成する日欧米の研究者、③文化の境界を超越しコスモポリタン的思考ができる研究者、の3つの観点からバランスと厚みのある人員構成となっている。
  4. 多文化的環境の中での「翻訳不完全性」をめぐる臨床的研究、「翻訳としての哲学」の視座を取り入れた語学教育の教育方法の研究など、派生的・発展的プロジェクトが生まれうる幅広い視野と可能性をもつ実践的哲学研究である。
  5. 本プロジェクトは、①人文科学の独創的でフロンティア的な学際研究、②ハイレベル国際機関の最先端研究者と共に国際学会発表や英語の共編著を通じてハイインパクトな研究成果をあげうる国際研究、③欧米を中心にした国際学術研究の場で京都大学の国際的なレピュテーションを高める創発的研究、④京都大学をハブとして、欧州、米国、カナダの主要大学との国際共同研究チーム形成を通じ海外拠点との研究連携を強化する。

本プロジェクトの新規性として次の2点が挙げられる。①「翻訳」研究は、言語学、文学、哲学分野でも扱われるが、人間の成長や変容という教育的視座からの<翻訳としての哲学⇔教育としての哲学>の翻訳研究は未開拓領域であり、新たに他文化理解の手法を開拓する挑戦的研究である。②哲学—教育的見地から対話のアートとしての翻訳に根ざす高度な語学力を創出すべく、京都大学が目指す真に国際的なグローバルリーダーの育成につながるリベラル・アーツ教育を提言する実践哲学研究である。

本プロジェクトの独創性として次の4点が挙げられる。①<アメリカ哲学☓京都学派の哲学×ヨーロッパポスト構造主義>の複数思想領域を架橋しつつ他文化理解の原理を生み出す、越境的哲学研究。②国際的対話のネットワークを通じて互いの思考枠組みと言語を揺さぶる「翻訳としての哲学」を研究手法そのものとして実験する萌芽的研究。③文化の境界と周縁から多層的・多方向的に国際的対話を遂行する動的研究。④女性の数が少ない哲学思想領域で、女性が主導的に国際チームを組織し、京都大学の女性研究者が世界の女性研究者をリードし女性の活力と可能性を京都大学から切り拓くフロンティア的研究。

 

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